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大人の陰嚢水腫について②穿刺と手術の違い
【医師解説】陰嚢水腫は「水を抜くだけ(穿刺)」で治る?再発する理由と根本治療(手術)の比較
「陰嚢(玉の袋)に溜まった水を注射器で抜いてもらったが、数週間でまた元に戻ってしまった」
「手術をせずに、水を抜き続けるだけの治療ではだめなのだろうか?」
当院の外来にも、他院で繰り返し水を抜く処置(穿刺:せんし)を受け、再発に悩んでご相談に来られる患者様が数多くいらっしゃいます。
結論から申し上げますと、水を抜く処置は「一時的な対症療法」に過ぎず、根本的な治癒にはなりません。本記事では、なぜ穿刺では再発してしまうのか、その構造的理由と根本治療(手術)との違いについて詳しく解説します。
※当院での陰嚢水腫日帰り手術(完全自費診療)の全体像や費用、アクロサージによる低侵襲治療については、こちらの横浜みなと外科クリニックの陰嚢水腫(自費診療)専門ページをご覧ください。
1. なぜ「水を抜くだけ(穿刺)」では再発するのか?
陰嚢水腫は、精巣を包む「精巣鞘膜(しょうまく)」という袋の内側から液体が過剰に分泌され、排出とのバランスが崩れることで水が溜まる病気です。
注射器で水を抜く「穿刺吸引」は、溜まった液体を外に出すだけで、水を作り出している「袋(鞘膜)そのもの」は体内に残ったままです。蛇口が開いたままバケツの水を汲み出しているような状態であるため、時間が経てば再び同じように液体が溜まってしまいます。
2. 水を抜き続ける(繰り返し穿刺する)3つのリスク
「手軽だから」と定期的に水を抜き続けることには、実は以下のような医療上のリスクやデメリットが存在します。
- 感染症(化膿)のリスク: 針を刺すたびに、皮膚の細菌が陰嚢内に侵入するリスクが生じます。万が一感染を起こすと激しい痛みや発熱を伴う「精巣鞘膜炎」を引き起こすことがあります。
- 組織の癒着(ゆちゃく)や硬化: 繰り返し針を刺す刺激によって袋の内側が炎症を起こし、組織が分厚く硬くなったり周囲と癒着したりします。これにより、将来いざ手術を受けようとした際の難易度が上がってしまうことがあります。
- 通院・精神的負担の継続: 数か月おきに通院して処置を受け続ける手間や、いつまた腫れてくるかという不安が解消されません。
3. 穿刺治療(対症療法)と根本手術(根治)の比較
穿刺処置と当院で行っている根本手術の違いを一覧で比較します。
| 項目 | 穿刺治療(水を抜く) | 根本手術(根治治療) |
|---|---|---|
| 治療の目的 | 一時的な減圧(対症療法) | 病因の完全除去(根本治療) |
| 処置内容 | 注射針で液体を吸引する | 水を作る袋(鞘膜)を反転・切除する |
| 再発の可能性 | 極めて高い(ほぼ再発する) | 極めて低い(ほぼ根治する) |
| 身体への負担 | 1回あたりは軽微(数分) | 当院ならアクロサージで日帰りが可能 |
まとめ:繰り返す再発から抜け出すために
高齢や持病により手術リスクが極めて高い場合を除き、アクティブに社会生活を送られている成人の陰嚢水腫に対しては、一度の手術でスッキリ治す根本治療が第一選択となります。
「何度も水を抜くのに疲れた」「痛くない方法で一度で根治させたい」という方は、ぜひ当院の日帰り手術外来へご相談ください。
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