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大人の陰嚢水腫について③自費診療の理由
【医師解説】成人陰嚢水腫の手術で、当院が公的保険ではなく「自費診療」を選択する理由
「陰嚢水腫の手術を受けたいが、なぜ一般的な病院のような保険診療ではなく、自費診療(自由診療)なのか?」
当院の受診をご検討される患者様から、このようなご質問をいただくことがあります。
結論から申し上げますと、それは単なる費用の違いではなく、「患者様の身体的負担を最小限に抑え、安全な当日日帰り手術を実現するための医療機器(アクロサージ)」を全例で使用するためです。本記事では、公的保険制度の枠組みと、当院が自費診療にこだわる医療上の理由について詳しく解説します。
※当院の陰嚢水腫日帰り手術の全体像、実際の症例、明確な総額費用(費用明細)については、こちらの横浜みなと外科クリニックの陰嚢水腫(自費診療)専門ページをご覧ください。
1. 保険診療における従来手術と「出血」の課題
陰嚢(玉の袋)は人体の中でも特に血流が豊富な組織です。一般的な保険診療で行われる手術では、電気メスでの切開や、糸による結紮(けっさつ:血管を縛ること)止血が基本となります。
しかし、従来の電気メスは周囲の正常な組織へ熱ダメージ(焦げや火傷)を与えやすく、術後の強い痛みの原因となります。また、万が一術後に出血が起きると陰嚢内に血液が溜まる「血腫(けっしゅ)」を形成するため、安全管理上、保険診療では「数日間の入院観察」が前提の仕組みになっています。
2. 高度医療機器「アクロサージ(マイクロ波メス)」の優位性
当院では、この「出血リスク」と「術後の痛み」を極限まで抑えるために、マイクロ波技術を用いた手術器「アクロサージ」を採用しています。
アクロサージは電気メスとは異なり、組織に含まれる水分子を振動させて内部から凝固止血を行うため、以下の圧倒的なアドバンテージがあります。
- 周囲組織への熱損傷(火傷)が極めて少ないため、術後の痛みが軽い
- 切開と同時に一瞬で止血完了するため、術後の血腫リスクが劇的に低い
- 体内に結紮糸(異物)を残さずに済むため、術後の不快感が少ない
3. なぜアクロサージを使うと「自費診療」になるのか?
非常に優れた低侵襲デバイスであるアクロサージですが、現在の日本の公的保険制度(診療報酬制度)においては、陰嚢水腫手術におけるアクロサージの使用や専用パーツ代が保険適用として十分カバーされていません。
保険診療の枠組みの中でアクロサージを使用しようとすると、医療機関側が大幅な持ち出し(赤字)になってしまうか、あるいは保険のルール上、従来の電気メスを使わざるを得なくなります。
当院では、「お仕事を休めない患者様のために、最も安全で痛みの少ない日帰り手術を提供する」という医療理念を最優先しているため、あえて保険適用の制限を受けない「完全自費診療」という形をとっています。
まとめ:安全な「完全日帰り」を実現するための選択
当院の自費診療は、単に費用が高価になるという意味ではありません。「数日間の入院を回避し、術後の痛みや出血リスクを最小限に抑えて翌日から社会復帰する」という明確な価値をお届けするための選択です。
入院のためのスケジュール調整が難しい方、手術の痛みや出血に強い不安をお持ちの方は、ぜひ当院の専門外来へご相談ください。
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