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陰嚢水腫について①
陰嚢水腫について①:日帰り手術専門クリニックが解説
鼠径ヘルニアの外来を専門に行っていると、意外と多いのが「睾丸(陰嚢)が腫れている」という症状で来院される陰嚢水腫の患者様です。当院では、院長が大人の陰嚢水腫の日帰り手術で350症例を超える実績があり、豊富な経験に基づいた専門的な診療を提供しています。本日は、この陰嚢水腫について詳しく解説したいと思います。
陰嚢水腫とは?
陰嚢水腫は、精巣(睾丸)を包む膜(精巣固有鞘膜といいます)の中に液体が溜まり、陰嚢が膨らんだ状態になる良性の病気です。赤ちゃんから大人まで発症します。
大人の陰嚢水腫は原因が特定されていないことが多いですが、外傷や感染などにより、精巣固有膜における液体の分泌と吸収のバランスが崩れることで発症すると考えられています。自然に治ることは期待できず、根治するためには手術が必要となります。
陰嚢水腫の種類について
陰嚢水腫は、主に交通性陰嚢水腫と非交通性陰嚢水腫の2種類に分けられます。
種 類 | 特 徴 | 治療のポイント |
---|---|---|
交通性陰嚢水腫 |
|
手術は主に鼠径部を切開する方法を選択する。 |
非交通性陰嚢水腫 |
|
手術は主に陰嚢を切開する方法を選択することが多い。当院で日帰り手術を行っているのは主にこちらのタイプです。 |
陰嚢水腫の症状は?
主な症状は、陰嚢の腫大(膨らんだ状態)を心配して受診されることです。通常、強い痛みはありませんが、陰嚢が大きくなることで不快感や違和感、見た目の問題が出てきます。日常生活に支障をきたすほど大きくなることもあります。
陰嚢水腫の検査は?
問診と診察、そして超音波検査(エコー検査)で容易に診断できます。
急速に大きくなってきた場合や、痛みが伴う場合は、CT検査などを行い、鼠径ヘルニアや精巣腫瘍といった他の重篤な病気の有無を確認する必要があります。当院では、これらも念頭に置きながら、丁寧な検査を行っています。
次回は、この陰嚢水腫の治療法について、日帰り手術専門の立場からさらに詳しくお話しします。
気になる症状がございましたら、ぜひ一度、当院の診察予約をご検討ください。
横浜みなと外科クリニック 院長 川崎 篤史
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