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日帰り手術④〜鼠径ヘルニアの日帰り外来手術〜
鼠径ヘルニアの日帰り手術とは・・・②
鼠径(そけい)ヘルニアとは?
鼠径(そけい)ヘルニアは、「脱腸」ともいわれる良性の疾患です。
鼠径部の筋膜や腱膜に囲われた部分や、筋膜の薄いところから腸や内臓脂肪(大網)などが押し出され、皮膚のところまで飛び出す病気です。
中高年の男性に多い病気で、年間15万件の手術が行われています。
腸などが飛び出す場所をヘルニア門という呼び方をし、ヘルニア門の位置により病態が大きく3つに分けられます。
外鼠径ヘルニア 内鼠径ヘルニア 大腿ヘルニア となります。
この中で、最も多い外鼠径ヘルニアについて、原因・初期の症状・診断・治療方法についてお伝えします。
外鼠径ヘルニアとは・・・
乳幼児と成人が発症するほとんどが外鼠径ヘルニアです。
発症すると、鼠径部のやや外側が膨れて、内鼠径輪から腸や内臓脂肪などが外へ向かって飛び出します。
内鼠径輪という筋肉と筋肉の間にある隙間が拡大して、腸や内臓脂肪が入りこんで少しずつ大きくなると、最終的に陰嚢まで脱出してくることになります。
嵌頓(かんとん)になる可能性も高いです。
若年層の患者様のほとんど、また中高年層にも多いことから一般的な鼠径ヘルニアといえます。
外鼠径ヘルニアの原因
乳幼児と成人が発症するほとんどが外鼠径ヘルニアです。
鼠径ヘルニアを発症する原因は、先天性(生まれつき)と後天性(生まれた後に発症する)があります。
先天性の場合、生まれたときからヘルニア嚢が存在するため、乳児期から鼠径ヘルニアを発症します。
後天性の場合、生活習慣による慢性的な鼠径部への圧力や、加齢による腹壁の脆弱化によって鼠径ヘルニアを発症します。
立ち仕事、重いものを持つ仕事、肥満、慢性的な便秘なども、腹圧がかかるので要因になります。
鼠径ヘルニアの症状
発症すると、鼠径部のやや外側が膨れて、内鼠径輪から腸や内臓脂肪などが外へ向かって飛び出します。
鼠径部に膨らみができ、不快感や違和感、あるいは痛みを感じる方がほとんどです。
また、横になると膨らみや違和感がなくなるという症状は、鼠径ヘルニアの特徴的なものです。
内鼠径輪という筋肉と筋肉の間にある隙間が拡大して、腸や内臓脂肪が入りこんで少しずつ大きくなると、最終的に陰嚢まで脱出してくることになります。
また、飛び出した内容物が戻らず、血流が締め付けられる状態を嵌頓(かんとん)といい、場合によっては緊急手術の対象になります。
鼠径ヘルニアの診断
鼠径ヘルニアの診断は、基本的に問診と患部の視診(目でみて観察する)・触診(手で触って調べる)で下すことが可能です。
しかし、それのみでは鼠径ヘルニアの病態や似ている病気を鑑別することができないため、超音波検査(エコー)を行います。
さらに必要に応じてCT検査も追加することがあります。
鼠径ヘルニアの治療
鼠径ヘルニアは病気というより身体の構造的な問題であるため、自然治癒は期待できません。新生児の中には1歳までに自然治癒する報告もありますが、多くはありません。成人の場合は、程度や症状によってはしばらく経過をみることもありますが、治療は手術が原則です。
鼠径ヘルニアの治療は、日帰り外来手術が可能です。手術方法等の詳細は、次の機会に・・・。
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