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鼠径ヘルニア(3)治療①
鼠径ヘルニアの治療は、手術以外にありません
鼠径ヘルニアの治療は、薬や運動・リハビリなどによって治癒することがなく、外科的に手術をする以外に治す方法はありません。対症療法としてヘルニアバンド(脱腸帯)を使っておられる方もいますが、一時的に出っ張りを押さえているだけですので、治療ではありません。長期にわたるヘルニアバンドの使用は、圧迫により組織が硬くなったりすることがあり、組織の癒着を引き起こします。外科手術の際の、組織の癒着は手術の難易度をあげることになり、結果的に患者さまの負担が増えることになります。対処療法という考え方もありますが、最近ではヘルニアバンドの長期着用を勧める医療機関は多くありません。鼠径部ヘルニアの治療を専門に行っている医療機関では、『治療=手術』との診断になります。ただし、良性の疾患である鼠径部ヘルニア治療に対しての、スタート地点は患者さまご本人の意思表示になります。手術を希望されるか、希望しないかのお考えをしっかり確認してから、『手術を希望する』という意思表示を頂けた時点で『治療=手術』のスタートです。鼠径ヘルニアの症状を感じたら初期に受診・治療が身体への負担が少なく日帰り手術も可能なベストな選択の一つと言えます。
鼠径ヘルニア(脱腸)は良性の病気ではありますが、長年放置するとラグビーボール大の巨大なヘルニアや嵌頓(かんとん)と言われる状態になることがあります。特に嵌頓の場合は緊急手術が必要になりますので、早めに受診して下さい。参考までに全体の約5%程度の患者さまに嵌頓が起こると言われております。男女の別ではなく、ヘルニアになる場所によって発症率は変わります。巨大なヘルニアもお腹の中の組織を剥がす、いわゆる剥離範囲が広くなり、手術時間が長くなる傾向があります。術後の痛みに対する管理が必要な事もあり、短期間の入院による治療が必要になることもあります。つまり、初期の状態であれば、身体的にも経済的にも負担の少ない日帰り手術を選択し、日常生活を送りながらの治療ができますので、鼠径ヘルニアの症状を感じたら初期に受診し手術を検討することが、鼠径ヘルニアの治療では最善の策と言えます。
横浜みなと外科クリニックは、外来日帰り手術専門のクリニックです。鼠径部ヘルニアの日帰り手術を中心に専門的取り組んでおります。入院治療になる前に、お気軽にご相談ください。
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