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鼠径ヘルニア(4)治療②
鼠径ヘルニアの治療の歴史
鼠径ヘルニアの治療は、今も昔も外科的に手術をする以外に治す方法はありません。
鼠径ヘルニアの治療の歴史について調べましたのでお話しします。鼠径ヘルニアは、鼠径部の弱い部分を通って腸や脂肪が突出する状態の病気です。治療の歴史は非常に古く、紀元前1500年代のエジプトの歴史書にその記録が見られます。古代エジプトでは、手で押さえてヘルニアを整復し、包帯で固定する方法が主流でしたが、ファラオのミイラには手術痕が残されており、外科手術が行われていた可能性があるようです。
現代の鼠径ヘルニア治療の基礎を築いた、Marcyが内鼠径輪の閉鎖術を、Bassiniが後壁補強の術式を施行しました。19世紀のことです。
1990年代に入り、ヘルニアの治療の主流であった弱くなった組織を無理に縫い合わせて補強する方法から、メッシュという人工筋膜で補強する方法が報告されました。以後メッシュを用いた術式が発展し、日本では腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術は1991年に初めて施行され、現在ではメッシュを使用した前方アプローチによる鼠径部切開法や腹腔鏡下手術による方法が主に行われています。
鼠径ヘルニアの治療の今後
日本で、1991年に腹腔鏡下胆嚢摘出術が導入された後、1993年に腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術の成績が発表され、その後様々な術式が普及しました。現在では、鼠径部切開法・腹腔鏡下鼠径部ヘルニア修復術にくわえ、ロボット支援鼠径部ヘルニア修復術も始まっております。ロボット支援について2024年1月の段階では、保険による治療はできません。
横浜みなと外科クリニックは、外来日帰り手術専門のクリニックです。鼠径部ヘルニアの日帰り手術を中心に専門的取り組んでおります。入院治療になる前に、お気軽にご相談ください。
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