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医師への歩み~大学院~
大学院への進学
医学博士
2000年(平成12年)日本大学医学部を卒業して、医師国家試験にも合格しました。
卒業後は、日本大学医学部 第1外科に入局し研修医としてスタートしました。
そして、2002年(平成14年)に医学博士を取得するために日本大学大学院医学研究科に進学しました。
研究テーマは「神経芽腫について」です。神経芽腫は副腎などに発生する小児がんのひとつです。
多くは原因不明で、がん細胞の増殖に関わる様々な遺伝子異常が複雑に関わっている腫瘍です。
神経芽腫では世界的に有名で、最先端の研究を行っていた千葉県立がんセンターで3年間研究をさせていただきました。
発症のメカニズムの解明と、診断・治療法の開発のため神経幹細胞を使った実験を日々行いました。
大学院での基礎研究が、現在の鼠径ヘルニア外来・日帰り手術を行う上でも役に立っています。
神経芽腫とは神経の細胞にできる「がん」です。神経芽腫は、小児期にできる固形腫瘍の中で白血病、脳腫瘍についで多い病気です。特に、5歳以下のお子さんの発症率が高いとされています。
がん細胞とは、正常な細胞であったものが、「正常な機能を持たないまま」「過剰に増殖するようになってしまう」細胞です。がん細胞がどの臓器にできるかによって「胃がん」「肺がん」などになり、神経細胞ががん細胞になってしまった病気が「神経芽腫」です。神経芽腫の細胞はかたまりを作って大きくなります(固形腫瘍のひとつです)。
神経芽腫の細胞は、腎臓の上にある「副腎」という臓器にできることが多いので、お腹が張ってくることがあります。もしくは胸部や腹部の背骨のすぐ前にある「交感神経幹」という場所にできることもあり、近くにある脊髄を圧迫することで、足などの麻痺がでることもあります。
大学院での研究は、一時的に臨床から離れる不安はありましたが、学位研究を通じて物事を論理的にそして俯瞰して捉えることの大切さを学びました。
私の外科医としての根幹をなす、大きな幹の一つになりました。
そして2006年(平成18年)に日本大学大学院医学研究科を卒業し、以下の論文で医学博士号を取得いたしました。
博士論文タイトル 神経芽腫サブセット間の発現の異なるNeurexophilin-1およびNeurexophilin-2の臨床生物学的意義
学位授与番号 甲第3585号
学位授与年月日 2006年03月25日
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