BLOG

ブログ

2023年10月21日

鼠径ヘルニア(2)要因と原因

鼠径部ヘルニアに罹患する年齢について、大きく分けて2つのピークが存在します。一つは乳幼児期で、もう一つは50歳代後半からの中高年期となっています。その理由は、鼠径部ヘルニアの発症要因と原因を知れば理解できます。

鼠径ヘルニアを発症する原因は、①先天性(生まれつき)②後天性があります。先天性の場合、生まれたときからヘルニア嚢が存在するため、乳児期から鼠径ヘルニアを発症しますので、乳幼児期が一つのピークになります。後天性の場合は、立仕事や力仕事・スポーツなどによりお腹に力が加わることより、慢性的な鼠径部への圧力に加え、年齢を重ねる加齢による腹壁の脆弱化によって鼠径ヘルニアを発症します。長期の生活習慣と加齢により発症が増えますので、50歳代後半からの中高年期にもう一つのピークがあります。乳幼児の場合の鼠径ヘルニア発生機序は先天的であり、成長とともにヘルニア門が閉じることもあります。

余談ですが、犬も鼠径ヘルニアになりますが、ほぼ先天性です。そして成長とともにヘルニア門は閉じられることがほとんどのようです。四足で体重を支えるので、鼠径部への圧力が分散されるからですね。二足で生活をする『ヒト』は、鼠径部にかかる圧力も垂直方向ですから、加齢とともに鼠径ヘルニアになりやすいのはうなずけます。

今回は、鼠径ヘルニアの要因と原因についてお話しさせていただきました。初診の患者さまに、幼いころの状況や、職業・趣味のスポーツ、女性には出産回数などお尋ねするのは、診断する上でとても大切で意味のあるものです。診察の際には、できるだけ詳しくご回答のご協力をお願いいたします。

関連記事

日帰り手術③〜鼠径ヘルニアの日帰り外来手術〜
鼠径ヘルニアの日帰り手術とは・・・① 鼠径(そけい)ヘルニアとは? 鼠径(そけい)ヘルニアとは、どんな病気かご存じの方も多いと思います。 鼠径部の筋膜や腱膜に囲われた部分や、筋膜の薄いところから…
鼠径ヘルニア(1)初期症状
鼠径ヘルニアは、年間15万件ほどの手術が行われている良性の疾患です。別名『脱腸』と呼ばれたりします。 鼠径部は、鼠(ねずみ)と径(こみち)という漢字から成り立っており、鼠径部には鼠径管という管状の組…
段ボール箱の山
大型の備品納品ラッシュ! 診察室・回復室・ストレッチャー 今週は、大型備品の納品ラッシュでした。回復室で使う電動リクライニングチェアーは結構重かったです。開梱作業は、医療器材卸の担当者さんにお手伝…
鼠径ヘルニアと大人の陰嚢水腫の関連性
鼠径ヘルニアと大人の陰嚢水腫の関連性 鼠径ヘルニアと大人の陰嚢水腫には深い関連性があります。 原因が共通している場合もあれば、片方がもう一方の病気を引き起こすこともあります。以下にその関係性を詳し…
鼠径ヘルニアの症状と対応について
鼠径ヘルニアは、鼠径部(足の付け根のあたり)に腸などの臓器が飛び出してきてしまう病気です。初期の段階では痛みを感じないこともありますが、悪化すると痛みが出たり、嵌頓(かんとん)といって飛び出した臓器が…
ネットでのご予約
ページトップへ
ネット予約
お電話

お問合せ