手術の合併症
医療行為の「利益と不利益」
外科手術をはじめ多くの医療行為は、患者様の身体に対する侵襲(ダメージ)が伴います。
そのため、患者様に医療行為を行う際には、医療行為による利益(治療の効果)と身体への侵襲の不利益を十分に検討して、利益(治療の効果)が不利益を上回る場合に、その医療行為を行うことを決定します。
しかしながら、医療(特に外科治療)は本質的に不確実・不確定なもので、医療行為にはリスクが伴います。
手術前に患者様には、予想される重要・重大な合併症についてはしっかり説明させて頂きますが、極めて稀なものや想定を大きく外れたものもあり、限られた時間の中で全ての可能性を説明することは困難です。
手術の合併症は低減させることはできますがゼロにすることはできず、ある一定の確率で生じます。合併症はわれわれ医療側からすると何百、何千分の一かもしれませんが、患者様にしてみると「一分の一」になります。
医療従事者はこのことを肝に銘じて、日々合併症を減らす努力と研鑽をしなければなりません。また万が一、合併症が生じた場合、その治療には全力で取り組み、最善を尽くための日頃からの準備を怠ってはなりません。これが私の信条です。
「私、失敗しないので!」ドクターXには・・・なれません
「私、失敗しないので」ドラマ『ドクターX』の主人公、大門未知子の有名な台詞です。フィクションとはいえ、カッコいいですよね。
現実の世界では、どんなに自信があっても私を含めたほとんどの外科医は口にはできないと思います。
話は飛びますが、X連りでアニメ:タイガーマスクの『ミスターX』、悪事を働きましたが、最後はパワハラで始末される悲哀に満ちたキャラクターでした。

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