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鼠径ヘルニア(5)治療③
横浜みなと外科クリニックの鼠径ヘルニア治療方針
術前診断
鼠径ヘルニアの診断は、問診・視診・触診で十分だとする意見も聞きます。ただし、限られた条件で行う日帰り手術では、少し違ってきます。上記の診察に加え、どうしても画像検査が必要になります。そのひとつに超音波診断装置による検査です。エコー検査といった方が馴染みがあるかもしれません。患者さまに下腹部に力を入れて頂きながら、鼠径部を中心にエコー検査すれば、ヘルニア門から内容物が脱出するさまが容易に確認できます。ヘルニアの病型についても9割以上の確率で判定ができ、短時間で・侵襲の低い、身体への負担が少ない手術が可能になります。日帰り手術では大事な要素です。エコー検査だけでは判定できない事もあります。再発症例や女性の鼠径ヘルニアなどがエコーだけでは難しいことが多いです。特に若い女性はNuck水腫などを伴っていることもあり、鼠径ヘルニアとの関連なども考慮しなくてはなりません。そんな時は、他の施設へCT検査をお願いして後日診察となります。鼠径ヘルニアと診断がつけば患者さまの意思に従い治療方針をご提案いたします。基本的に治療は、今も昔も外科的に手術をする以外に治す方法はありません。
意思決定
鼠径ヘルニアは、良性の病気です。急いで手術が必要になることは、ごく稀で計画的な治療が選択できます。その上で、患者さまにお伝えすることは
①手術以外に治療法は無い
②ごく稀にヘルニア嵌頓になることがあり、この場合は緊急手術になることが多い
③ご本人の手術を受けるという意思表示が必要
以上3つのことをご理解いただいた上で次のステップにつながります。
日帰り手術は、施設・技術・専門のスタッフの配置と、患者さま・ご家族のご理解と協力によって成り立つ高度な医療サービスです。
横浜みなと外科クリニック
院長 川崎 篤史
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